片寄涼太「この夏を彩る作品に」。映画『きみと、波にのれたら』完成披露舞台挨拶レポート

おたのしみ

6月公開予定の劇場アニメーション『きみと、波にのれたら』完成披露舞台挨拶が都内で開催。声優を務めた片寄涼太さん(GENERATIONS from EXILE TRIBE)、川栄李奈さん、松本穂香さん、伊藤健太郎さん、メガホンをとった湯浅政明監督が出席しました。

『きみと、波にのれたら』は、『夜は短し歩けよ乙女』『夜明け告げるルーのうた』などで知られる湯浅政明監督が贈る待望の新作ラブストーリー。

消防士の青年・港(みなと)とサーフィンが大好きな大学生・ひな子が出会って恋に落ちるも、港は海で溺れた人を助けようとして帰らぬ人に。憔悴するひな子ですが、二人の思い出の曲を口ずさんだとき、水の中に港が現れて……奇跡的な再会を果たした二人の恋の行方を描いています。

まさかの主役不在で舞台挨拶スタート…?

舞台挨拶が始まって間もなく、ステージに上がったのは、ひな子役の川栄李奈さん、洋子役の松本穂香さん、山葵(わさび)役の伊藤健太郎さん、そして、湯浅政明監督。

主役・港役の片寄涼太さんが現れず、きょとんとする観客のみなさんたちに、司会を務めるフジテレビの佐野瑞樹アナウンサーから、「(片寄さんは)会場に向かってはいるという情報ですが、渋滞にはまっているということで、かわいそうな状況」という説明が入りました。果たしてこれは本当…?

不在の片寄さんに代わって、舞台には本作の主役・港が登場。ひな子が港との思い出の歌を口ずさむと水の中に港が現れる…という劇中の展開にならい、川栄さんが歌を口ずさむと、舞台に置かれた水槽型のビジョンに「ひな子、ここだよ!」と港が姿を現しました!

片寄涼太さんの声で話す港(つまり、そういうこと…?)が、「何か聞きたいことありますか?」と観客に呼びかけると、お客さんたちの手が上がり、質問コーナーに。

「ひな子との思い出のシーンがあったら教えて」という質問に「やっぱり、二人でオムライス食べたことかな」と答える港。続いて「渋滞にはまっているらしいですが、今どこにいますか?」という問いかけに「ちょっと僕に聞かれてもわからないな」ととぼけてみせます。そして、「ひな子との思い出の歌を歌ってほしい」というリクエストが出たところで、「いやいやいや、恥ずかしいよ。あ、そろそろ時間だ!」と叫び、すると、突然水槽ビジョンの周りに煙が現れ、登壇者たちもびっくり。

煙が晴れると、水槽の中にいたのは、片寄涼太さんでした!

水槽から、ステージへとやってきた片寄さん。最初は「いや~到着しましたよ。間に合わなかったですね」と話すも、すぐに「みなさんを後ろで見ていました」と白状していました。

試写でGENERATIONSも「世のため人のためになった」と満足

何はともあれようやく主役が舞台に到着し、登壇者たちによるクロストークが本格的にスタート。

本作が声優初挑戦となる片寄さんは「すごく人間味があり、人の命とか人生とか、大切なものも描かれているとても素敵な作品」と語りました。今回、片寄さんが所属するGENERATIONSが主題歌「Brand New Story」を歌っていて、本作の初号試写はメンバーとともに鑑賞したそうで、「このような素敵な作品で、曲もたくさんかけていただいて、物語のカギとなる曲にもなっているので、メンバーもすごく喜んでいて、世のため、人のためになったなと満足していました。いい仕事したなって雰囲気がメンバーの中で流れていた」のだとか。

続いて、ヒロイン・ひな子を演じた川栄李奈さんも「すごく自分も観て感動して、観終わって背中を押してもらえるような作品だと思いました」と作品に太鼓判。

片寄さんと同じく、今回が声優デビューとなった松本穂香さん。「自分の声が自分の姿じゃないもので、すごく不思議な気持ち」だったのだとか。作品について「まっすぐで純粋で、そこに監督の素敵な絵と色が混ざってパワーのある映画になっていると思う。すごく衝撃を受けました」と語りました。

港の後輩の山葵を演じた伊藤健太郎さん。「今、普通にいる大切な人がより大切に思えるし、いろいろ考えさせられる映画。観てくれる人たちが、何年後かに思い返したときに大切な作品として心に残る作品だと思うので、楽しみにしてほしい」と、作品をアピール。

一緒に歌うラブラブカップルに「なんやこれ!」

主題歌「Brand New Story」が重要なカギとなっているという本作。劇中で港とひな子が二人で歌うシーンが何度か登場しますが、実は、これは現場で片寄さんからのアイデアで一緒に歌うことになったのだそう。

歌については、もともとはそれぞれが別々に歌うことを想定していたという湯浅監督ですが、「すごくいい感じに録れた。かわいらしいカップルというか、彼らは幸せなんだろうなという感じ」と出来栄えに満足している様子でした。

現場で一緒に歌うことを提案した片寄さんは、理由について「歌の仕事をやらせていただいているからこそ、レコーディングブースの緊張感を自分は知っているつもりなので、一人で歌うよりも二人で歌ったほうがいい空気感になるんじゃないかとイメージしていた」と語りました。

ただ、実は川栄さんの方は一緒に歌うのが嫌だったのだそう。「(片寄さんは)うまいし、『キーはこうだよ』って言ってくださるんですけれど、よくわからなくて…(片寄さんとは)『二度目まして』くらいだったので、あまり会話もしていなかった状態で歌に入るのがすごく緊張してしまいました」と当時を振り返りました。そんな川栄さんに対して、片寄さんはレコーディングの現場で笑わせようとしながらやっていたのだそうです。

そして、港とひな子のデートシーンについて、伊藤さんは「すごいですよ、二人のラブラブが。僕も観ていて『なんやこれ!』と思って。すっごいうらやましくなりますからね、本当に」と話し、観客席からはどっと笑いが起こりました。

上京するときに背中を押してくれたのは…?

本作は、“自信を持てずにいる人たちの背中をそっと押すような作品”になっているということで、登壇者たちに「これまで背中を押してもらったことは?」という質問が投げかけられました。

片寄さんは「上京するときに高校生だったんですけれど、高校の教師している父が『大学なんていつでも行けるから、今やれることをやったほうがいい』と言ってくれて、迷いが吹っ切れた。父からすると高校の教師で『大学なんていつでも行ける』って言っちゃいけないと思うんですけれど、それを言ってくれてすごく気が楽になった」と思い出を明かしました。続いて、川栄さんは「母が、自分が決めたことを否定せず『自分が好きならいいんじゃないの』と言ってくれて、いつもその言葉に救われる」とコメント。

松本さんは「すぐに自信をなくしてしまうタイプなんですけれど、そういうときにマネージャーさんが『まつもっちゃんは役者として生きていく人だと思っているから』と言ってくれたことをよく思い返す」というエピソードを披露。伊藤さんは「幼稚園の先生といまだにつながりがあって、仕事が立て込んで疲れきって『死にそうだわ』と話したら、『“死にそう”だったら、まだ大丈夫。“死ぬ”だったら飛んでいくから』と言ってくれて『まだまだ俺頑張れるな』と思えた瞬間だった」と語りました。

サーフィンも料理もしたくなる…この夏を彩る作品に

舞台挨拶の終盤で、作品にちなんで「この夏、波にのっておきたいことは?」というお題に登壇者たちが答えることに。

片寄さんが「この映画を観ないと波にはのれないですよ。みなさん」と話すと、「どういうことでしょう?」と伊藤さんからツッコミが。片寄さんは、「うまいこと言った風だったから、それでいいじゃん」と苦笑いしつつ、「絶対この夏を彩る作品になるという思いを込めて」と改めてアピールすると、会場から少し拍手が起こった様子。

川栄さんは、「この映画を観て本当に(海の)波にのりたいなと思いました。映像がすごくきれいで、私泳げないんですけれど、サーフィンやりたいと思わせてくれるくらい素敵な映像」と話し、松本さんは「料理のシーンが出てきておいしそうなので、料理を頑張りたい」と意欲をみせました。すると、片寄さんが「いるよ、先生がここに。めちゃくちゃ料理するんだって」と川栄さんが料理をすることを明かすも、当の川栄さんは「やめてもらっていいですか」と静止。「あまりこのキャラを外では出したくないらしいので」と片寄さんがフォローすると、「大丈夫です」と照れつつ、得意料理は「煮物」だと教えてくれました。

最後、伊藤さんは「全部言われちゃった…」とぼやきつつも「サーフィンもしたくなるし、料理もしたくなります。ということは、この映画を観ないと波にのれないんじゃないかと」ときれいにまとめて、会場から拍手が起こり、片寄さんは「俺のときより拍手大きいんじゃないか!」と声を上げていました。

盛りだくさんのトークとなった舞台挨拶。最後の挨拶では、片寄さんが「人生の中で波がなかった方はいないと思いますが、その一つの波を切りとって、みなさんの波をのせてくれるような素敵な作品になっているので、ぜひ楽しんでください。公開までみなさんと盛り上がっていけたら」と締めくくりました。

映画『きみと、波にのれたら』は、6月21日より全国公開予定です。

(c)2019「きみと、波にのれたら」製作委員会