『今際の国のアリス』は原作コミックからの変更が大成功!その魅力と見どころを全力で語る!

今際の国のアリス 国内ドラマ

再度の緊急事態宣言の中、お家時間で配信作品を鑑賞されている方も多いのではないでしょうか。

今回ご紹介するのは、昨年12月10日からNetflixで配信開始されて以降、日本だけでなく海外からも高い評価を得ているNetflixオリジナルシリーズ『今際の国のアリス』です。

原作は小学館からコミックスが全18巻、更にスピンオフ作品となる「今際の路のアリス」に加え、現在も週間少年サンデー誌上で続編の「今際の国のアリス RETRY」が連載中の同名人気コミックなのですが、山崎賢人・土屋太鳳のW主演に加え、実は原作コミックからの細かな変更やアレンジが、更に作品のクオリティを高めてくれている本作。

その気になる見どころや原作との違いとは、いったいどのようなものなのでしょうか?

ストーリー

優秀な弟と常に比較され、大学を中退し部屋でゲームに没頭していた有栖(=アリス)良平(山崎賢人)は、高校時代からの親友である会社員の勢川張太(森永悠希)、バーテンダーの苅部大吉(町田啓太)と共に、ある日突然”今際の国”と呼ばれる異世界に放り込まれてしまう。人影が完全に消えた渋谷の街で、3人は強制的に自身の命をかけた”げぇむ”に参加させられることになる。

戸惑いながらも自身の中に眠る天才的な洞察力と観察力を開花させたアリスは、仲間たちと共に危険な”げぇむ“をクリアしていくが、その中でたった一人でげぇむに挑み続ける少女・宇佐木(=ウサギ)柚葉(土屋太鳳)と出会う。

やがてアリスとウサギは、この世界の謎と元の世界に帰る手段への大きな手がかりとなる場所ビーチへと辿りつくが、そこで待っていた更なる衝撃と残酷な事実とは?

ズバリ、見どころはここ!

主人公のアリスやヒロインのウサギ、更に脇役であるチェシャ(村上虹郎)や、帽子屋(金子ノブアキ)といった個性的な役名でも明らかなように、ルイス・キャロルの児童小説「不思議な国のアリス」を連想させる設定の中、突然、異世界へと送り込まれた人々が、生き残りを賭けて壮絶なバトルを繰り広げる本作。

今回Netflixオリジナル作品として実写ドラマ化されたのは、実は原作コミックの7巻までのストーリー。
これだけの分量を全8話という限られた話数で描く関係上、脇役たちの過去エピソードの省略や、原作では高校生だった主人公たちの年齢設定の変更など、細かい部分で原作コミックからの変更やアレンジが施されています。

特に主人公たちの年齢設定を若干引き上げたことにより、家庭不和や恋愛、宗教にハマった母親の存在など、より現実味を帯びた人間ドラマが展開するのは見事!

加えて原作通りのキャラクター再現にとらわれず、個性的な登場人物たちの外見や性格を、より人間味を帯びたものへと変更している点も、今回のドラマ化が成功した大きな要因と言えるでしょう。

中でも原作とは外見や性格が大きく異なる、ビーチの支配者”帽子屋”役の金子ノブアキの演技は、この男の複雑な内面や弱さを見事に表現していて必見

人間関係を破壊する”ハート”や体力勝負の”クラブ”など、トランプの種類によって性質が異なり、更にカードの数が増えるほど難易度が上がるゲームに挑戦するアリスたちですが、原作では特別編として描かれていたトンネルからの脱出ゲームが登場したり、ビーチ編に登場する「電球の明かりを点けるスイッチはどれだ?」ゲームに、原作ではアリスが参加していないなど、コミックス読者には「あ、このエピソードをここに持ってきたのか」という深い楽しみ方が出来るのも事実。

とはいえ、前述したような原作からの巧みなアレンジにより、原作未読でも充分楽しめる内容に仕上がっているので、その点はご心配なく!

すでにシーズン2の製作が決定している上に、特別編やスピンオフ、更には正当な続編など、原作コミックの方でも更なる展開が待ち受けている、この『今際の国のアリス』。

一度見始めたら、最後までイッキ見したくなる怒涛の展開が待っている作品なので、全力でオススメします!

最後に

命を賭けたゲームの勝者に与えられる報酬が金銭や地位ではなく、”今際の国”で一定の日数生き延びられる”ビザ”という設定が、ゲームの緊迫感や登場人物の裏切りといった部分に、より説得力を与えてくれている、この『今際の国のアリス』。

中でも単に奇抜なゲームの内容や、いかに残酷な死に方をするか?で観客の興味を引くのではなく、疑心暗鬼にとらわれた集団心理の怖さや人間関係の崩壊が描かれる、シリーズ後半4話の”ビーチ編”は、コロナ禍の現在の状況を思わせる実にリアルな内容となっています。

加えてアリスとウサギの恋愛感情よりも、極限状況で生き残るためのバディとしての関係性を前面に押し出したアレンジも、物語に観客を引き込む上で実に懸命な選択だったと言えるでしょう。

ちなみに原作コミックでは”ビーチ編”終了後、次のステージに進むまでの”インターバル期間”のエピソードが描かれるのですが、ドラマ版では間髪入れず、そのまま次のステージへと突入することで、シーズン2への期待がより高まる点も実に上手いのです。

ただ個人的に気になったのは、原作コミックで次のステージ以降重要な役割を果たすキャラクターが、ドラマ版では生死不明となっていた点でした。

果たして彼らがシーズン2に登場するのか、それともドラマ版独自の展開へと進んでいくのか?
すでに製作が決定されたシーズン2配信の前に、ぜひご鑑賞頂ければと思います。

滝口アキラ
ライター:滝口アキラ「シネマズPLUS」公式コラムニスト、雑誌「昭和40年男」ライター。専門は映画コミカライズ研究。

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