『累』は土屋太鳳と芳根京子のキスシーンだけじゃない、その魅力と見どころを全力で語る!

累 邦画

現在TBS系で放送中のドラマ「天国と地獄」が話題を呼んでいますが、外見はそのままで中身が入れ替わる設定、しかも男女逆転となれば、出演キャストの演技力が試される難しい作品であるのも事実。

そこで今回は、2月10日からAmazonプライム・ビデオで独占配信中の日本映画『』を、ご紹介したいと思います。

松浦だるまの同名人気コミックを、土屋太鳳芳根京子のダブル主演で実写映画化した2018年の作品ですが、中身が入れ替わった二人の対照的な女性を演じ分ける土屋太鳳と芳根京子の演技対決は、今見返しても見ごたえ充分!

物語の重要なカギとなる口紅を塗った二人のビジュアルからは、かなり怖い映画のような印象を受けるのですが、気になるその内容や見どころは、いったいどのようなものなのでしょうか?

ストーリー

今は亡き伝説の名女優、淵透世(檀れい)を母に持ちながら、その醜い容姿のために子供の頃から劣等感を抱いてきた女性・累(芳根京子)。母親ゆずりの天才的な演技力を備えながらも、その容姿のため周囲から孤立して生きてきた累に母が残してくれたのは、キスした相手の<顔>を一定時間奪い取れる不思議な力を秘めた一本の口紅だった。

母親を知る元舞台演出家の羽生田(浅野忠信)の紹介により、累は自分とは正反対に圧倒的な美貌を持つ女性・丹沢ニナ(土屋太鳳)と出会う。

自身の抱える秘密によって舞台女優として開花できずにいたニナと累は、美貌と演技の才能というお互いの欲望が一致したことで、口紅の力を使ってお互いに入れ替わることを決断するのだが・・・。

ズバリ、見どころはここ!

母親ゆずりの天才的な演技力に恵まれながら、その醜い容貌のために女優への道を絶たれた累。そして彼女とは真逆に美しい容姿を備えながら、女優としては致命的な”演技力不足”という欠点に悩まされるニナ。

お互いの利害関係が一致した二人は、累の母親の残した口紅の力を借りて入れ替わり、ニナの外見に累の演技力を持つ天才的な舞台女優が誕生することになります。

当初はこの計画の主導権を握っていたニナと、やっと自分が輝ける場所を見つけて自信を増していく累とのパワーバランスが次第に逆転していくことで、物語は観客の予想を超えた結末へと進んでいくのですが・・・。

二人の内面が入れ替わる設定とストーリーだけで充分面白いのですが、何といっても本作の見どころは、土屋太鳳と芳根京子の演技対決!

口紅の力を借りて入れ替わる必要上、お互いに口紅を塗ってキスをする累とニナのシーンが度々登場するのに加え、それまでの元気で明るい学生役から離れて、傲慢で自分勝手な性格の憎まれ役に挑戦した土屋太鳳と、原作コミックの累の雰囲気を特殊メイクではなく演技力で再現する芳根京子の存在は、本作が成功した最大の要因と言えるでしょう。

なぜならその演技力のおかげで、二人の内面が入れ替わっても観客には見分けがつく上に、本来は外見が違う二人の女優が次第に同化していく様子にも説得力が生まれるからです。

特に累を演じる芳根京子の演技は素晴らしく、髪型こそ原作のキャラクターに寄せていますが、微妙な表情と顔の角度だけで、原作コミックに登場するヘビか爬虫類のような累の容貌に見せるのは見事!

安易にCGや特殊メイクで原作コミックのイメージを再現するのではなく、キャストの演技力と観客の想像力に委ねる本作のアプローチは、人気コミック実写化の貴重な成功例として、今も多くの観客の記憶に残るものとなっています。

もちろんこの他にも、本編中に登場する舞台劇「サロメ」の内容が、そのままニナと累の運命を象徴していたり、舞台劇中で見せる土屋太鳳のダンスの素晴らしさなど、二人の演技以外にも見どころ満載の作品となっているので、全力でオススメします!

最後に

先頃劇場公開された『哀愁しんでれら』でも熱演を見せた土屋太鳳や、現在放送中のドラマ『君と世界が終わる日に』でも強い印象を残す芳根京子が、その実力の片鱗を披露した記念碑的な映画だけに、今だからこそ見返して頂きたい本作。

実は原作コミックが全14巻の長編ということもあり、今回映画化されたのは第4巻の前半部までの内容となっています。

そのため原作の4巻から登場する重要なキャラクターや口紅誕生の秘密、更に累の出生や母親の秘密は描かれず、累とニナの関係性に絞ったストーリーが展開するなど、原作コミックとは違った味わいの作品に仕上がっているのです。

ちなみに原作コミックでは、高校生の累が所属していた演劇部でのエピソードや、ニナの過去のエピソードもちゃんと描かれており、映画の中でニナの目の下にクマがある理由なども、原作を読むとより理解して頂けると思います。

原作コミックの膨大な内容を、舞台と演技に魅せられた二人の女優の物語として再構築した点が見事な、この映画版『累』。

多くの謎と深い余韻を残す映画版のラストも素晴らしいのですが、原作コミックでは更なる衝撃のラストが用意されているので、映画を観て興味や疑問を持たれた方は、ぜひ原作の方にも触れていただければと思います。

滝口アキラ
ライター:滝口アキラ「シネマズPLUS」公式コラムニスト、雑誌「昭和40年男」ライター。専門は映画コミカライズ研究。

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