映画「硫黄島からの手紙」は面白い?感想と動画配信サイトで無料で見る方法

洋画(海外映画)

映画館まで足を運んで、迫力のある大画面で映画を見るのは楽しいものです。しかし、天候が悪い日・疲れている日など、出かけるのがおっくうになってしまう日もあるのではないでしょうか。そんなときには、自宅で気軽に動画の配信サイトを利用するのもおすすめです。そのサイトが無料であれば、さらに利用しやすくなるでしょう。こちらの記事では、映画「硫黄島からの手紙」の感想と無料視聴できる動画配信サイトについてなどを紹介します。

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史上初!ほぼ全編が日本語のアメリカ映画「硫黄島からの手紙」

動画でも見ることができる映画「硫黄島からの手紙」の最大の特徴は、アメリカ映画でありながら、全編がほぼ日本語の台詞のみで構成されているという点でしょう。監督は、アメリカ人俳優であり、映画監督としても名高いクリント・イーストウッド氏。「硫黄島からの手紙」は、史上初、日米両方の視点から硫黄島における戦いを描いた2部作となっています。アメリカ側の視点を描いたものは「父親たちの星条旗」で、こちらの監督もイーストウッド氏が務めました。ちなみに、脚本を担当したのは戦後にアメリカへ移住した両親を持つ日系2世の女性アイリス・ヤマシタ氏です。

当初、「硫黄島からの手紙」については、監督に日本人を起用する予定でした。しかし、資料を集める際に日本もアメリカもどちらの兵士も同じなのだということに気づき、「父親たちの星条旗」に続いて、イーストウッド氏が監督を務めることにしたのです。

硫黄島は、現在許可を得た者以外の立ち入りを禁止しています。そのため、撮影の大部分は、日本ではなく、カリフォルニア州バーストゥ近郊のピスガ・クレーター周辺で行われています。ピスガ・クレーター周辺は噴石丘と溶岩層でできた地帯となっており、比較的硫黄島の風景と似ていたのです。そして、硫黄島でしかできない撮影シーンのみを特別に東京都からの許可を得て、たった1日で終わらせました。

イーストウッド氏だけではなく、巨匠スティーヴン・スピルバーグ氏も製作に関わっていることから、全世界から注目を浴びた映画となったのです。特に、日本では公開される前から栗林忠道や硫黄島の戦いについてなど関連した本が発売されたり、テレビ・新聞でも大きく取り上げられたりしています。以前のアメリカ映画における日本人役には、同じアジア系の中華系・東南アジア系・日系アメリカ人などが起用されていました。

そのため、日本語のせりふに違和感があったり、日本について誤解を招くような内容になっていたりもしたのです。しかし、今作の日本人役に関しては全て日本人俳優が起用されていることから、日本人が見ても違和感を覚えない、よりリアルに近い映画となっています。また、英語のタイトルは「Letters from Iwo jima」となっていますが、実際には「いおうとう」が正式名称です。

「硫黄島からの手紙」で注目したい3つのポイント

映画「硫黄島からの手紙」で絶対に見ておくべきおすすめポイントを厳選して3つ紹介しましょう。

おすすめポイント1:冒頭シーンで現代と過去がつながるスマートな流れ

動画を見たいと考えている人は、冒頭シーンにも注目をしてみるのもおすすめです。物語の舞台は、太平洋戦争時代の硫黄島ですが、いきなり戦地の様子から始まるのではなく、現代(2006年)の硫黄島からスタートしています。硫黄島の戦いから60年以上経過した現代でも、遺族たちにとって戦争は終わりではありません。なぜなら、家族の遺骨や遺品の全てがまだ見つかっていないからです。そんな遺族の心情を表現したのが、冒頭の硫黄島の地下壕で兵士の遺骨や遺品を収集作業シーンとなっています。

作業をする中で、土の中に明らかに埋められているとわかる何かを発見したことをきっかけに、場面は1944年6月の硫黄島の浜辺へ変わりました。浜辺で、物語の語り部である西郷達一般兵が塹壕掘りをしているところです。この西郷は、「硫黄島からの手紙」の中で冒頭の埋められている何かと深い関わりを持つことになります。この冒頭によって、視聴者は自然と現代から過去へと気持ちを入りこませやすくなっているのです。

おすすめポイント2:ロサンゼルスオリンピックの金メダリスト、バロン西が格好良い

今作品の主人公とも言うべき存在は、総指揮官となった栗林中将です。しかし、彼の頼もしい味方となっていた「バロン西」こと西竹一中佐のことを忘れてはいけないでしょう。西中佐を演じたのは俳優の伊原剛志さんですが、実際の西中佐のイケメンぶりや誠実な人柄などを見事に演じきっています。「バロン西」という愛称のバロンは、英語で男爵のことを指しているのです。

オリンピックで馬術競技に出場し、金メダリストに輝いた英雄で英語も堪能、容姿も優れていたことから非常に女性からモテたといわれています。硫黄島において、西中佐は栗林中将の命令を忠実に守っており、栗林中将を敵視する幕僚達に対し、同じ騎兵隊出身ということもあって気が合う仲だということが表現されていることも注目です。また、愛馬ウラヌスアメリカの爆撃によって命を落とすシーンは、涙を誘うことでしょう。

おすすめポイント3:ただ1人登場したアメリカ捕虜兵はかなり重要な役割

戦争映画ということもあり、日本兵だけではなく、もちろんアメリカ兵も登場しています。しかし、多くは戦闘シーンにおける登場であり、個人がクローズアップされていません。ところが、たった1人だけ注目されたアメリカ兵がいます。それは、西中佐率いる戦車部隊と西郷、元憲兵だった清水がともに行動していた場面のことです。戦闘で撃たれて行動不能になったアメリカ兵を生きたまま捕虜にした西中佐は、彼と得意の英語で会話をはじめます。西中佐がロサンゼルスオリンピックの馬術競技の金メダリストだとわかると、それまで口を開こうとしなかった捕虜は少しずつ心を開いていきました。しかし、薬を与えて手当をしたかいもなく、その捕虜は静かに息を引き取ります。彼のポケットには、母からの手紙と両親や愛犬の写真が入っていました。

この場面では、日本でもアメリカでも、家族が子どもを思う気持ちに違いがないことを表現しています。全編日本語で、まるで日本映画のようにも感じる「硫黄島からの手紙」。それゆえに、アメリカ人が見ても日本人のように感情移入しながら見ることは難しいと考えられたのです。そこで、イーストウッド監督はこのシーンにあえてアメリカ人捕虜兵を登場させ、日本兵が硫黄島から家族へ宛てた手紙を書いた心情を理解してもらおうとしました。捕虜の母からの手紙を西中佐が日本語に訳して兵士達に聞かせるところは、日本兵達の感情も伝わりやすく、注目すべきポイントです。

「硫黄島からの手紙」をおすすめするのはこんな人

動画で「硫黄島からの手紙」を楽しめる人は、映画やドラマが好きな人はもちろん、歴史に興味がある人や泣ける映画を見たい人です。

歴史に興味がある人におすすめ

「硫黄島からの手紙」は、太平洋戦争の中でも激戦地といわれた硫黄島が舞台となっています。当時の記録などを詳細に調べ、なるべくそれに忠実になるように構成されているのです。そのため、歴史に興味がある人にとっては非常に面白い動画であるといえるでしょう。映画ということで、必要な部分では実際の歴史と少し違う部分も作られています。しかし、リアルな歴史と動画のストーリー中の出来事などを見比べて、その違いを調べてみるのも楽しめる方法です。

たとえば、「硫黄島からの手紙」では、西中佐が敵の砲弾によって目を負傷し、足手まといになりたくないがために自害したという設定になっています。ところが、史実では顔に大やけどを負いながらも栗林中将と合流しようと壕を出た際に、敵の散弾によって倒れたという記録があるのです。このように、動画を通してその歴史について改めて知ることは、歴史好きな人にとっては面白い楽しみ方になるのではないでしょうか。

泣ける映画を見たい人には一度は見るべし

「硫黄島からの手紙」は戦争映画ということで、戦闘シーンはとても多く出てきます。それだけを見れば、戦闘による人の死に焦点が向きやすいです。ところが、視点を変えてみると、戦争の中でそれ以外の面も見えてきます。それが、アメリカ兵も日本兵も同じように家族がいて、大切な存在だと感じている点には違いがないということです。「硫黄島からの手紙」には戦闘シーンでアメリカ兵の姿も見かけられますが、日本兵の間近で会話しているようなシーンはほぼありません。ところが、少しだけ心を触れ合わせるシーンもあるのです。それが、西中佐とアメリカ兵の捕虜がオリンピックのことで盛り上がるシーン。

戦争がなければ、この2人は友人になれたかもしれないということがこのシーンで想像できるでしょう。また、そのアメリカ兵が亡くなってしまったときに見つけた手紙と写真は、日本兵達にも国にいる家族のことを思い出させるのです。このシーンは、動画の中でも涙を誘う場面の1つとなっています。日本兵に銃を向けていた彼は、アメリカへ戻れば普通の、どこにでもいる若い青年でした。愛犬と遊び、両親から愛されていたであろうことは、彼の母の手紙からよく伝わってきます。

タイトル「硫黄島からの手紙」とあるように、この映画で兵士は手紙をよく書いているのです。指揮官である栗林中将は、史実でも子ども達が楽しみながら読めるように自分で描いた絵を手紙や葉書の中に描いていました。この映画のテーマの1つは家族愛であるといっても良いのではないでしょうか。

だからこそ、当時の兵や家族のことを想像すると、涙が誘われるのです。ちなみに、当時、兵士が書いた手紙・葉書などは必ず検閲されていました。検閲とは、軍に関わる内容を書いていないかチェックするシステムのことです。そのため、当時の兵士達の手紙には、書いた文章を黒墨で消されているものも多く存在しています。自分の思いを正直に伝えることもできない時代があったと考えれば、家族や今の自分の小さな幸せも大切なものなのだと再認識できるでしょう。

「硫黄島からの手紙」は動画配信サイトで無料視聴できるの?

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ネタバレ注意!「硫黄島からの手紙」のあらすじ

動画「硫黄島からの手紙」のあらすじ(ネタバレあり)は、このような内容になっています。2006年現代の硫黄島の本隊壕跡では、日本兵の遺品や遺骨発掘作業が行われていました。その際、土を掘っていた作業員の1人が地中に埋められていた大量の何かを発見します。ざわめく発掘隊の隊員たち。そして、場面は1944年6月の硫黄島へと移ります。

戦況は悪化の一途をたどっており、日本勝利は絶望的といえる状況でした。しかし、日本兵達は細かな情報について知らされておらず、自分達は有利な状況にあると信じる者も少なくなかったのです。そんなとき、本土防衛の最後のとりでである硫黄島における最高指揮官として、栗林忠道中将が到着します。栗林中将は、アメリカ留学経験もあるグローバルな視点を持った人物でした。帝国陸軍小笠原兵団は、それまで一般的な水際防衛のために砂浜でひたすら穴を掘る作業をしていましたが、栗林中将は地下壕を作って戦う持久作戦への変更を命じます。また、疲弊しきった兵達を見て、勝利のためにも十分な休息をとらせるようにと上官たちに伝えたのです。

あくまでも「昔からの戦い方を行うべきだ」という大杉海軍少将をはじめとする海軍の軍人たち。この戦いに勝利し、生きて本国へ帰ることこそが国を守ることにつながると説得しようとします。その様子を見ていた西郷は、これまでとは違う指揮官に興味を抱いたのでした。このときの硫黄島は、武器不足・水不足・食料不足で悩まされています。名前の通り、硫黄の香りが漂うこの島では、特に深刻な飲み水不足だったのです。長期戦になることを予想した栗林中将は、飲み水を大切にするように伝え、雨水などもためておくようにと命じています。同時に、そのときまだ島にいた島民たちを危険から守るため、本土へ移動させました。

1945年2月19日、とうとうアメリカ軍が硫黄島へ上陸をはじめます。苦労して掘った地下のトンネルの中で身を潜めつつ、敵兵を倒す作戦を命じた栗林中将でしたが、彼に反発する同じ陸軍の足立大佐は命令を無視、戦って不利な状況になれば、敵につかまる前に集団自決するようにと命じてしまいました。戦いに不利になった場合には他の隊と合流するようにと命令を受けていたにも関わらず、それは兵達には伝わらなかったのです。結局、多くの兵が集団自決をしたため、日本軍の兵の数はあっという間に減っています。重要拠点の1つだった摺鉢山(すりばちやま)は、初期の段階でアメリカ軍に奪われたのでした。

その報告を聞いた栗林中将は、怒りを抑えることができません。命令をきちんと守ってくれていれば、少なくともそんなに早い段階で摺鉢山を奪われる展開にはならなかったはずです。各隊へ伝令を走らせたものの、その伝令もなかなか戻ってきません。地下のトンネルにいたからといって確実に助かるものではなく、アメリカ兵の火炎放射器による攻撃や爆撃、砲撃などによって兵が倒れていました。各隊の状況がまったくわからないことにしびれを切らし、栗林中将は自ら地下を通って、最も近い海軍の守る区域へと足を走らせます。

そんな中、西郷は元・憲兵だった清水上等兵とともに集団自決を逃れ、栗林中将の命令通り、他の隊の兵と合流すべく海軍の伊東大尉の部隊と合流を果たします。ところが、戦って死ななかったことを良しとしない伊藤大尉は、2人を切って捨てようとしました。せっかく助かったのに、味方によって命を奪われる危機に陥った2人は、死を覚悟します。しかし、すんでのところで、ちょうど本隊の壕から移動してきた栗林中将に助けられます。1度ならず2度も命を助けられた西郷は、栗林中将との出会いに運命的なものを感じました。命令を守るようにという栗林中将の言葉に反発する伊東大尉はアメリカ軍に真正面から攻撃を仕掛け、ますます多くの兵の命を失う結果となってしまったのです。もはや、日本軍の命令系統はバラバラになっていました。度重なる命令違反によって、無駄に命が失われていたのです。

伊東大尉が命令違反をしていることに気づいた西中佐は伊東隊の兵を引き継ぎ、伊東大尉自身は1人でも敵を攻撃すると飛び出していってしまいます。西中佐の隊と合流して行動していた西郷は、栗林中将率いる本隊と合流する途中で西中佐を失ってしまいました。また、死にたくないと泣く清水を投降させるべく逃がし、その無事を願っていましたが、後にアメリカ兵によって射殺された遺体を見つけます。頼りにしていた優秀な部下たちをどんどん失っていた栗林中将は敗戦を覚悟し、家族への手紙をしたためます。そして、もし自分が命を落とすようなことがあれば、誰にも見つからないように埋めてほしいと西郷に託したのでした。さらに、兵達にも家族への手紙を書くようにと伝えます。

最終決戦の当日、本隊の壕から全員が突撃のために出ようとした際、栗林中将は西郷に残って資料などを燃やすように命じました。命令に従い、資料を燃やした西郷は、栗林や兵の手紙を燃やすことができず、そのまま地中へと埋めます。一方で、栗林中将率いる小笠原兵団はアメリカ軍を前に壊滅状態に陥っていました。覚悟を決めた栗林中将は、副官の藤田中尉に介錯(かいしゃく)を頼み、自害しようとします。ところが、介錯のために振り上げた刀が太陽の光に反射し、藤田中尉は遠距離から撃たれたのです。軍人らしく死ぬこともかなわない彼は、絶望を感じます。

ちょうどそこへ資料を燃やし終えた西郷がやってきました。栗林中将は、西郷に約束通り自分を埋めてくれるようにと頼み、日本の本土の方角を向いて銃で命を絶ちます。そんな栗林中将を地中に埋めた西郷は、どんどん集まってきたアメリカ兵に抵抗するも結局捕らえられてしまったのです。同時に意識を失い、気がついたときにはアメリカ兵から手当を受けている最中でした。担架で運ばれていく際、ふと見ると硫黄島沖から沈んでいく夕日が見えます。

やがて、場面は再び現代へと戻ります。発見したものを調べていた発掘隊は、それがかつて硫黄島で戦っていた日本兵たちの手紙だということに気づきました。西郷がとっさに地中に埋めたことにより、兵たちの思いは遺族の元へと帰ることができたのです。

「硫黄島からの手紙」の主な登場人物とは?

「硫黄島からの手紙」の登場人物について知っておきましょう。

【栗林忠道中将】渡辺謙

物語の主人公。栗林忠道中将は騎兵隊出身で、アメリカ留学経験がある人物です。軍人になる前はジャーナリスト志望でしたが、恩師のすすめもあって軍人への道を選びました。栗林中将は、映画と同様に実際に手紙や葉書などによく絵を描いています。それは、まだ字をうまく読めない幼い子ども達のために描いていたものです。独特の感性を持つ栗林中将は、硫黄島に派遣された当日から他の幹部達と意見のすれ違いがあり、それがこの戦いが敗戦した大きな理由の1つとなりました。

栗林中将は兵達に節約し、物を無駄にしないように徹底させていましたが、自らもそれを実践しています。有言実行を行う非常にまじめな人物ですが、冗談を解すユーモアさも持ち合わせていました。そして、妻を愛し、子どもたちを大切に思う1人の父親でもあったのです。

【西郷昇陸軍一等兵】二宮和也

西郷一等兵は、日本の本土で小さなパン屋を営んでいました。しかし、戦争によってパンを作る材料を徴収され、さらに武器を作る鉄を必要としていた軍によって商売道具であるパン焼き機なども全て奪われてしまいます。パンを作ることができなくなったため、事実上の閉店状態でした。そんな状態で軍に良い印象を持っていなかった西郷でしたが、とうとう自らも召集兵として硫黄島へ向かうことになります。妊娠中の妻を残し、「必ず生きて帰ってくるから」と誓ったのでした。西郷はとあるきっかけで上官から目をつけられ、何かといえば厳しく叱られる日々を過ごしていましたが、栗林中将の着任によって、その運命は大きく変わっていったのです。

【西竹一中佐】伊原剛志

「バロン西」の愛称で知られる西竹一中佐は、栗林中将と同じ騎兵隊出身です。大の馬好きで知られ、愛馬ウラヌスとともにロサンゼルスオリンピックの馬術競技において金メダルに輝いた実力の持ち主でした。軍では戦車隊を率いて、硫黄島に自ら志願してやってきたのです。西中佐も妻子がいますが、硫黄島へ向かう前に別れをすませていました。栗林中将と同じく、国際的人物である西中佐もこの戦いが簡単に勝てるものではないことを知っていたのです。

また、彼は栗林中将が知らなかった軍の情報を知っているなど、情報通でもありました。硫黄島では、栗林中将の良き理解者として酒を交わし、命令にも忠実に動いています。容姿端麗で女性にもモテる人物ですが、なによりその誠実で実直な性格にひかれる部下たちからも慕われていました。映画内では、捕虜としたアメリカ兵の治療をし、親しげに会話を楽しむ場面もありました。

【清水洋一陸軍上等兵】加瀬亮

清水上等兵は、硫黄島の陸軍の中でも変り種でした。西郷達の隊に所属となった当日、人懐っこい野崎一等兵が仲間として迎え入れようと親しげに声をかけています。ところが、口数が少ない清水はうまくとけこむことができません。さらに、どこで訓練を受けたかという話題が出た際、元憲兵隊員だったことが知られ、隊の中でも浮いた存在になってしまいます。それ以降は隊の仲間とともに過ごすことがなくなり、1人きりで行動するようになりました。西郷と親しくなったのは、上官命令で自決を強いられそうになったときです。西郷は栗林中将の命令を聞いたといい、清水を説得して2人で他の隊と合流しています。

誤解を受けがちな清水でしたが、硫黄島に派遣となった経緯には、市民の飼い犬を助けたことが上官にバレたためでした。一見愛想がなく、仲間意識がないと思われがちな清水は、実は優しい人柄だったのです。家族は母親のみだったため、なんとか生きて帰りたいという本心から、親しくなった西郷に相談し、アメリカ軍に投降しました。同じように投降に成功していた年の近い日本兵と会話し、故郷へ帰ることに思いをはせていた清水に、容赦ないアメリカ兵の銃が向けられます。本来、捕虜となった敵兵は命を守られるはずでしたが、たまたま見張りになった兵が短気な男で、清水の命はそこで尽きてしまうのでした。

【藤田正喜陸軍中尉】渡辺広

藤田中尉は、硫黄島で常に栗林中将のそばに控えていた人物です。まじめで、栗林中将を心から尊敬しています。だからこそ、栗林中将の心の葛藤を察して、気遣う場面も多々ありました。そんな藤田中尉は最期まで栗林中将のそばにおり、最終的にはアメリカ兵の銃弾に倒れてしまったのでした。

「硫黄島からの手紙」の作品情報を知っておこう

【原題】Letters from Iwo Jima

【公開年】2006年

【製作総指揮】ポール・ハギス

【監督】クリント・イーストウッド

【脚本】アイリス・ヤマシタ