映画『かもめ食堂』は面白い?感想と動画配信サイトで無料で見る方法

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個性派俳優の演技が光る、ハートフルな映画を探している人はいませんか。「かもめ食堂」はその条件にピタリと当てはまる秀逸な日本映画です。そこで今回は、何度でも見たくなる魅力にあふれている「かもめ食堂」のあらすじや見所、感想などを紹介していきます。また、動画配信サイトで見られるか、見られるなら無料かどうかもあわせて解説します。

かもめ食堂を見てみる

「かもめ食堂」はどんな映画作品?概要が知りたい!

食を通して描かれるヒューマンドラマ

日本映画には「食」がテーマの作品が数多くありますよね。世界的に見ても食通である日本人らしい傾向といえるでしょう。かもめ食堂も食を通して物語が展開する作品で、そこに心温まるヒューマンドラマが絡んできます。物語の主人公であるサチエは、フィンランドの首都ヘルシンキにかもめ食堂という小さなお店を開きます。日本食の販売にこだわっていることから、お客さんは全然来ません。しかし、あるとき日本オタクの青年トンミがかもめ食堂にやってきて、かもめ食堂の運命が大きく変わることになります。

人生って、何がきっかけで命運が分かれるかわからないものですよね。かもめ食堂はそんな「人生」というものを巧みに描いている作品です。サチエはトンミがきっかけでさまざまな人と出会うことになり、交流によって人間として成長することとなります。かもめ食堂は、サチエをはじめとする主要登場人物の成長劇ということもできるでしょう。

ところで、ヒューマンドラマと聞くと、何だか映画の内容がひどく真面目なものなのではと考えてしまうかもしれませんね。もちろん、かもめ食堂は異国の地で真面目かつ正直に生きている日本人を描いている作品ではあるものの、映画内には笑える要素にあふれているのが特徴です。独特のユーモアのセンスが余すところなく発揮されて、何度もクスッとしたり思わず声を上げて笑ってしまったりする作品となっています。

日本映画初!全ロケ場所がフィンランド

映画というのは大変面白いもので、日本が舞台の作品であっても撮影場所がニュージーランドといったことは珍しくありません。映画にとって撮影場所は、「それっぽい」感じがすれば特にこだわらないものなのです。しかし、かもめ食堂の場合は少し違います。作品の舞台はフィンランドであるため、リアリティを出すために撮影はすべて同国内で行われたのです。かなり徹底したこだわりぶりですよね。街並み、バスの様子、外を歩いている人たちはすべてそのときのフィンランドの風景です。

フィンランドといえば、ムーミンやマリメッコなど、日本でもなじみ深いものがたくさんありますよね。映画の中にも多くの人が知っている「フィンランド的なもの」がたくさん登場します。フィンランド自体に興味がある人も、北欧デザインに興味がある人も、かもめ食堂は要チェックの映画作品といえるでしょう。

原作・監督・主演が全員女性!

かもめ食堂は小説が原作の映画です。原作者は群ようこで、彼女は特にエッセイに定評がある随筆家ですよね。映画監督は荻上直子で、文化庁の新進芸術家派遣制度でニューヨークに留学した経験もあります。2007年の映画「めがね」では、第58回ベルリン国際映画祭にて日本人初のマンフレート・ザルツゲーバー賞を受賞したこともある、かなり活躍している映画監督です。かもめ食堂も新藤兼人賞(銀賞)や第7回天草映画祭(風の賞)と、専門家にも高く評価されています。

また、かもめ食堂の主要キャストは3人おり、こちらも全員女性です。サチエ役の小林聡美マサコ役のもたいまさこは、荻上直子監督作品の常連ともいえるキャストです。そこに、今回はミドリ役で個性派俳優として定評のある片桐はいりが加わりました。動画を見ればわかりますが、この3人がそろう画面のインパクトは結構すごいです。三者三様に個性が強いため、役者を見るだけでもこの映画には価値があるといえるでしょう。

「かもめ食堂」を見るなら外せない映画作品の3つの注目ポイント

舞台はフィンランド!美しい街並みや自然の風景は必見!

フィンランドオールロケを敢行したかもめ食堂では、フィンランドの街並みや自然の様子がそのまま画面に映し出されます。特に何か大きな事件が起こるわけではない映画作品では、ややもすれば退屈に感じてしまうこともあるでしょう。かもめ食堂も、サチエとそれを取り巻く人々の日常を淡々と描いており、何か大きな出来事が起こる話ではありません。そのためなのか、映画自体を引き締めて退屈に感じさせないようにする工夫として、多くの風景がカットインされています。

西洋独特の石造りの街並みは、北欧のフィンランドにも見られます。また、ヘルシンキはフィンランド湾に接していることから、波止場の風景も出てきます。そこにはたくさんのかもめがいて、かもめ食堂の名前との関連が見られます。さらに、フィンランドといえば森林や湖がたくさんある国で、映画の中にももちろんこれらの風景が出てきます。観光PR動画のようなフィンランドの美しい風景がたくさん見られるので、まさにこの映画はフィンランドのハイライトといえるのではないでしょうか。ちなみに、映画のメインテーマ曲は井上陽水「クレイジーラブ」です。なぜなのかはわかりませんが、フィンランドが舞台の作品とこの曲はぴったりと合います。のんびりとした曲調と「特に意味がないから」といった歌詞が、かもめ食堂そのものを表しているのかもしれませんね。

物語を彩るフィンランド的なモチーフにも注目しよう

フィンランドは遠い国ですが、その文化には多くの日本人が親しんでいると知っているでしょうか。フィンランドと聞いてたくさんの人が思い浮かべるのは、日本では4回もアニメ化した人気の児童文学作品「ムーミン」かもしれません。映画にもほんの少しだけですが、ムーミンが登場します。登場は少しでも、ムーミンがサチエとミドリを結びつけるのですから、かなり重要な役割を担っているといえます。また、マリメッコもフィンランドを代表する世界的に有名なモチーフです。こちらは、劇的に登場することはないものの、登場人物の服装をよく見ていると、しばしば着用されているのがわかるでしょう。

さらに、少しフィンランドに詳しい人になると、フィンランドはメタル音楽が盛んであることを思い出すかもしれません。そしてもっとフィンランドに詳しいと、この国がエアギターという新しい文化の牽引役を担っていることも知っているのではないでしょうか。エアギターとは、物理的なギターを持たずにギターを演奏しているように見せるパフォーマンスです。1996年からフィンランドのオウルという都市で、エアギター選手権は開催されています。エアギターもかもめ食堂の中に少しだけ関わってくるので、ぜひ鑑賞中に見つけてみましょう。

国際交流の理想的なあり方?!異邦人が現地にどう溶け込んでいくのかにも注目!

国際交流は異文化を知る機会として大変重要なものですよね。しかし、文化がまったく異なるものを受け入れるのには覚悟や勇気が必要となります。フィンランドの中に日本の食堂を開いた場合、多くのフィンランド人にとっては興味深いものの、食事を注文するまでには至らないことは想像に難くありません。しかし、少しずつ相手の文化に溶け込む努力をすることで、向こうから扉を開けてくれることもあります。かもめ食堂は、異文化の人と接するときにどうあるべきかの一例を教えてくれる、指南書のような役割も果たしています。主要登場人物がどのようにフィンランドに溶け込んでいくか、映画の中では要注目です。

映画「かもめ食堂」はこんな人におすすめ!

かもめ食堂は食の映画!食べ物に興味がある人はぜひ鑑賞しよう

かもめ食堂のメインテーマのひとつである食は、映画内でたびたび登場します。食映画なだけあって調理の手さばきはテキパキとしており、完成品はどれも本当に美味しそうです。映画なので詳しい作り方を解説付きで映しているわけではありませんが、動画で繰り返し見ていると何となく作り方がわかってくるのではないでしょうか。ちなみに、映画に出てくる料理は和食が中心です。それもそのはず、かもめ食堂は日本食堂のため、フィンランド料理を提供しているわけではないからです。かもめ食堂が主力料理として力を入れているのは、誰もが知るおにぎりとなっています。そのほかの和食は、トンカツ、唐揚げ、生姜焼き、焼き鮭などで、どれも映画鑑賞中にお腹が空いてくるのを感じてくるほどです。

ただし、フィンランド人の関心を得るために、フィンランド的な料理を作ったり新たな商品を生み出そうと挑戦したりはします。そのひとつがシナモンロールです。かもめ食堂にはフィンランド人も興味はあったものの、一歩踏み出せない状況が続いていました。しかし、シナモンロールという彼らにもなじみ深い食べ物の登場で、はじめてまともなお客さんをお店に呼び込むことに成功したのです。シナモンロールを作るシーンもかもめ食堂にはバッチリ映っています。食べ物好きな人は必見の作品ですね。

フィンランドという国について知りたい人はぜひ!

ムーミン、マリメッコ、携帯電話メーカーのノキアなど、フィンランド産のものの名前を知っている人でも、フィンランド人がどのような生活をしていて、どのような文化を形成しているかを知っている人はそれほど多くはないかもしれません。フィンランドについて興味がある人は、かもめ食堂が教科書となってくれるでしょう。日本オタクの青年のトンミは、日本のアニメや漫画の文化がフィンランドにも浸透していることを教えてくれます。新しくできた食堂に興味があるフィンランドの中年女性たちは、興味があるからといってすぐに店に入ることはしません。少しシャイなんですね。この辺は日本人にも共感するところがあるのではないでしょうか。

一方で、トンミはかもめ食堂にてコーヒーを無料で飲める権利を獲得しますが、本当にコーヒーだけを飲みにきていて、別段ほかのものを注文しません。この遠慮のなさは、ある意味でフィンランドと日本との感覚の違いを表しているのかもしれません。ただ、トンミにはあまり友達がいないようでもありますし、彼が遠慮のない人物なだけという見方もできるので、決めつけるのはやめたほうが良いでしょう。かもめ食堂はフィクションなので、そのことを頭に入れた上で鑑賞することが大切です。

誰かと映画を見たい人におすすめ!

映画はそのときの気分によって、ひとりで見たかったり誰かと見たかったりすることでしょう。かもめ食堂はどちらかというと、誰かと一緒に映画を見たい日におすすめの作品です。クスッと笑える箇所が多く、全体的に心がほっこりとするストーリーなので、映画を見終わった後は一緒に見た人と今以上に何だか仲が良くなった気分になれるかもしれません。R指定がなく、暴力的なシーンもエロティックなシーンもないため、小さな子どもがいる家庭でも問題なく鑑賞可能です。家族だけではなく、カップルでも友達とでも一緒に見ることができる、とても優れた作品がかもめ食堂なのです。

「かもめ食堂の動画」はどこで見られる?映画作品を配信しているサイト一覧

かもめ食堂の映画を動画配信しているサイトは以下になります。

サービス 配信
Hulu
U-NEXT
Netflix ×
ビデオマーケット 〇別途料金
フジテレビオンデマンド ×
dTV ×
dアニメ ×
auビデオパス
Amazonプライムビデオ
Paravi ×

かもめ食堂を見てみる

映画「かもめ食堂」をより楽しむためのあらすじ※ネタバレ注意

かもめ食堂を動画配信サイトで見る前に、映画のあらすじを確認しておきましょう。ただし、以下に一部ネタバレを含みますので、読む際には注意が必要です。

かもめ食堂の大体のあらすじは?※ネタバレはまだなし

ヘルシンキでかもめ食堂を経営するサチエは、今日も客が入ってこないなかでお店を開きます。料理の腕は確かな彼女ですが、フィンランド人からすると子どもに見えたり、日本食に馴染みがなかったりして、かもめ食堂はいつも閑散としています。そこに、ある日ひとりのフィンランド人青年トンミがお店に入ってきました。彼の要件はガッチャマンの歌詞について知りたいというもので、料理を食べに来たわけではありません。サチエはガッチャマンの歌詞を冒頭部分しか思い出せないので、トンミの力になることはできませんでした。

真面目なサチエはガッチャマンの歌詞について考えていました。そこで、ふいに、日本語の本を読んでいる日本人女性と思しきミドリを見つけ、思い切ってガッチャマンの歌詞について知っているか尋ねてみます。すると、ミドリは意外にも歌詞を知っていて、2人はその後意気投合したのです。ミドリはサチエの家に泊まることとなり、食堂の手伝いも申し出ます。そこから、かもめ食堂の時間は少しずつ動き出していくのでした。

かもめ食堂を変えたシナモンロール※ここからネタバレ注意

ミドリはかもめ食堂の状況を見て、いろいろと食堂を繁盛させるための新しいアイディアを出します。ただ、そのどれもサチエのポリシーには合わずに却下されました。サチエは知的で落ち着いた女性ですが、少し頑固な側面があるのです。しかし、ミドリとのやりとりのなかで、シナモンロールを焼くことを思い立ちます。そのおいしそうな匂いにつられて、かもめ食堂が気になっていたフィンランド人の中年女性たちがお店に入ってきます。トンミ以外でのはじめての客でした。かもめ食堂に明るい兆しが訪れた瞬間です。

お店をにらむ怪しい女性がいる!

サチエとミドリはいつもと同じような暮らしを続けるなか、ミドリはかもめ食堂をにらむ中年女性がいることに気がつきます。何やら不穏な空気が漂うそのフィンランド人女性は、毎日のようにきてお店をにらんでは帰っていきます。あるとき、またその女性がかもめ食堂をにらんでいると、となりにマサコという日本人女性もかもめ食堂を見ていました。マサコは空港で荷物が紛失して、何日間かヘルシンキに留まらなければならなくなっていたのです。マサコもたびたびかもめ食堂を訪れるようになりました。

ついにあの中年女性がお店に入ってきます。強いアルコールを注文すると一気に飲み干し、サチエやミドリに飲むようにいいます。2人とも断りますが、その場にいたマサコがグラスを飲み干したのです。中年女性は心に傷を負っていたことを告白し、マサコはそれを慰めます。マサコはサチエに紛失した荷物が見つかるまでお店を手伝いたい旨を話し、快諾を得ました。かもめ食堂は3人になり、その後はあの中年女性とも仲良くなります。

マサコの荷物は見つかったが

いつものようにマサコが自分の荷物について空港に確認を入れると、荷物が見つかったという知らせを受けました。荷物が見つかるまでという条件だったので、マサコは2人に別れを告げます。ミドリは別れを惜しむものの、サチエは理解を示しました。しかし、マサコは見つかった自分の荷物が何だか自分のものではない気がして、かもめ食堂に戻ります。2人は笑顔でマサコを受け入れるのでした。

「かもめ食堂」の主な映画キャストもあわせてチェック!

【サチエ役】 小林聡美

かもめ食堂の主人公で、映画と同タイトルの食堂をフィンランドのヘルシンキで開業しています。フィンランド語が堪能で、知的な才女です。合気道をたしなんでおり、動画では合気道を使って不審者を取り押さえるシーンも見られます。

【ミドリ役】 片桐はいり

どこかに旅行をしようと思っていたところ、偶然にフィンランドへ行くことになった人物です。ガッチャマンの歌詞をすべて知っています。

【マサコ役】もたいまさこ

エアギターの存在からフィンランドにきた人物です。フィンランド語がわからないのに相手のいっている意味を理解するなど、第六感が冴えている人物でもあります。

映画「かもめ食堂」の詳細情報

映画かもめ食堂の動画の詳細は以下になります。

原題:かもめ食堂

公開年:2006年

監督:荻上直子

脚本:荻上直子