各動画配信サービスが設けている初回登録お試しサービスをうまく利用すれば、無料で視聴することもできます。それでは、どの動画配信サービスを利用すればお得に見ることができるのでしょうか。今回は、動画配信サービス10サイトの配信状況をリサーチした結果を紹介するとともに、「バタリアン」を見るべき理由やおすすめポイント、感想などについてもくわしく説明します。
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目次
「バタリアン」ってどんな映画?
動画「バタリアン」は1985年に公開されたゾンビ物のホラー映画であり、有名な古典的ゾンビ映画へのオマージュ作品としても有名です。
ゾンビ映画の記念碑的な作品といえば、ジョージ・アンドリュー・ロメロ監督による「ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド」(1968年)がよく知られています。
公開当時は賛否両論を巻き起こしつつもロングラン大ヒットとなり、結果的には「次世代に遺すべきカルト・クラシック」と評価されてニューヨーク近代美術館にも収蔵されました。
「バタリアン」はその映画と同じゾンビをテーマにしつつ、ユーモアやコミカルな表現を取り入れて制作されたものです。
「バタリアン」をB級ホラー映画と解釈する映画ファンも多くいます。ゾンビの表情や動作を生きている人間と同じように演出しているせいもあって、それほど怖い内容や表現はありません。
ですが、グロテスクでかなり気持ち悪いシーンが出てこないというわけでもないです。何をグロテスクだと感じるか・感じる度合いは人それぞれでしょう。ちなみに、私が見たときには、鑑賞しながら何度か「うげええええ」と叫びたくなりました。
とはいえ、残酷シーンはそれほど生々しい表現を使っておらず、むしろアメリカンコミック風の映像表現です。心から恐怖を感じるというよりも、キャーキャー騒いだりゲラゲラ爆笑したりさせられる作品のため、「ホラー・コメディ」と評した解説もあります。
最新のSFX技術を駆使した映画を見慣れた人にとっては、「バタリアン」のゾンビはチープで笑える姿に感じられるかもしれません。また、ゾクゾクと震え上がるようなホラー映画や生々しいスプラッター映画を期待すると、「なんだ、ちっとも怖くないじゃないか」と感じる人もいるでしょう。
しかし、後でくわしく述べますが、ゾンビを含むデザインにはかなり力を入れて制作されているのです。マンガやアニメ、イラスト的なデザインのせいか、見終わった後に残る感じは不快ではなく、ゾンビたちに愛着さえ湧いてくるかもしれません。
80年代のアメリカの生活風景や道具がふんだんに登場するのも面白いです。
たとえば、電話はコード付きのダイヤル式。軍事施設にはコンピューター制御の武器がありますが、中小企業のオフィスや階級が高い軍人の自宅にはまだパソコンがなく、現地からの報告もメールではなくてファックスです。
スマートフォンどころか携帯電話さえなく、電話がある場所に移動するために危険を冒さなければなりません。音楽を聴くために欠かせないのはiPodではなく、大きくてかさばるラジカセです。自動車も、現代ではクラシックカーとして扱われるような大きいキャデラックが登場します。
いきがっている不良少年少女のファッションも強烈なもので印象的です。現代の感覚で見れば古すぎてこっけいな服装やヘアスタイルなのですが、その時代を生きた世代にとってはなつかしいのではないでしょうか。
逆に、その頃にはまだ生まれていなかった世代から見れば新鮮に感じるはずです。ハリウッドの最新作を見る以上に「異文化」を感じられるかもしれません。
気楽に面白く見られる映画ではありますが、見終わってから内容を振り返ってみると、意外と深いテーマも表現されていたことに気付きました。
たとえば、恋愛や友情、仲間意識や夫婦愛などの人間関係ドラマとしても、なかなかきめ細かく描かれているのです。ですから、見る前は予想もしていませんでしたが、かなり感動してしまいました。
人間の持つ良いところもダメなところも含めて、人として生きることの価値や死について、色々と考える機会を得ました。
臆病さやずるさ、欲望、それから非常事態に臨んだとき発揮される勇気や思いやりなどにも感じさせられるところがあります。そして、後からじわじわと「かわいそうに」と思って泣ける要素もありました。ゾンビたちもまた、被害者だったといえるのです。
ただのB級ホラーじゃない!「バタリアン」で注目すべき3点
おすすめポイント1:墓地やゾンビのデザインへのこだわりがすごい!
「バタリアン」のメガホンを取ったのは、SFホラー映画「エイリアン」の脚本を担当したダン・オバノンです。彼は脚本家としても活動してきましたが、もともとは長年映画監督を目指してきた人物であり、「バタリアン」が初監督作品となりました。
製作会社からオファーを受けたオバノン監督は、ゾンビ映画といえばジョージ・A・ロメロ監督の「ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド」(1968 年)だと考えていたそうです。
そして、新しくゾンビ映画を制作するなら「ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド」へのオマージュとして、コミカルな描き方をすると決めたのだとか。
そこで彼がこだわったのが映像美術で、映画制作の手始めに芸術性とハイテクな能力を兼ね備えたデザイナーとしてウィリアム・スタウトを起用しました。
彼は後に東京ディズニーランドを含む世界各国のディズニーランドでもデザイナー兼プロデューサーとして活躍した人物です。
おすすめポイント2:意外に味わい深く、何度も繰り返して見たくなる作品
「バタリアン」は原則として気楽に楽しめるホラー・コメディ映画で、娯楽動画作品として作られています。
見ながら思わず絶叫や爆笑をしてしまいますし、80年代アメリカの生活文化を垣間見られて興味深いという見方もできます。
不良少年・少女たちのファッションや言動も面白く、特に、真っ裸で逃げ回りながらゾンビになって人を襲う少女は印象的でした。
また、見終えてからしんみりさせてくれる要素もあり、私にとっては予想以上に心に残る作品となっています。
おすすめポイント3:核兵器や軍事大国アメリカを皮肉に描いている点にも注目
アメリカ映画には大きく分けて2種類の思想があるといえるでしょう。1つは「愛国心はすばらしい、アメリカばんざい、アメリカ軍ばんざい」という思想。
もう1つが「アメリカ国家や米国軍は有事の際、真実を隠蔽して解決するために躊躇なく市民を犠牲にする」という思想です。
映画「バタリアン」のストーリーには後者が背景にあるといえます。「バタリアン」が製作された1980年代とは、ベトナム戦争が1975年にアメリカの敗戦で終結した記憶も新しく、アメリカ軍に対する批判的な傾向が強くなっていた時代でした。
映画「バタリアン」のストーリーにもアメリカ軍への皮肉や批判をほのめかすエピソードやせりふが何度も出てくるのです。
たとえば、フランクがフレディに映画「ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド」が実話に基づくと話して聞かせるシーンでも、「そこが軍の間抜けなところさ」というせりふが登場します。
また、ゾンビ騒動の結末やラストシーンにおける表現方法を見ても、アメリカ軍の無計画さや無責任さをイメージさせるものといえるでしょう。
それから、ゾンビ騒動が起きた場所・緊急連絡先基地がある場所・責任者の軍人がいる場所は、それぞれが1500キロくらい離れたアメリカ東部・中部・西部となっています。
同じ人間でありアメリカ市民でありながら、同情や想像力が及ばないほど遠い関係があることを表現するために、このような場所が設定されたのではないでしょうか。
また、物理的な距離だけでなく、「国家と市民」「軍隊と市民」という異なる立場の間の距離も示唆しているのかもしれません。
軍関係者を除く登場人物はみな人間的で、妻や恋人を愛し、悩みを抱えながらも一生懸命に生きていました。ゾンビたちでさえ「死の苦痛から逃れたい」と切望するあまり、生きた人間を追いかけ回して脳みそをむさぼっていたのです。
生きている人々とゾンビたちのバタバタした絡みは恐ろしくもあり愚かでもあり、とても人間的でした。それだけに、軍人たちや国家権力の無機質な対応が印象に残ります。
グローバー大佐自身も妻の夕食メニューに文句を言ったりパジャマを着てベッドで寝ていたりする1人の人間であるにもかかわらず、「被害者」たちへの思いは皆無です。
「バタリアン」を見て楽しめる人とは?3タイプを紹介!
子どもや若い人
動画「バタリアン」ではマニアックな世界観に基づくストーリーが作り上げられており、生きた人間にしてもゾンビにしても、かなり細かくキャラクター設定がされています。
特にゾンビたちが個性的で魅力的なので、強烈なキャラクターに強く引き付けられる年代である若い人におすすめです。
「バタリアン」が子どもたち・若者たちを熱狂させる要素としては3点が挙げられます。1点目は、子どもたちや若者たちに好まれるデザインであることです。
というのも、「バタリアン」に登場するゾンビたちのデザインやキャラクターには、アメリカンコミックやホラーゲームに通じるセンスを感じます。「バタリアン」のデザインを担当したウィリアム・スタウトが描いたデザイン画は、そのままコミックとして通用するほど完成度が高いです。
2点目として、ゾンビたちはただグロテスクで恐ろしいだけではなく、かわいらしさや魅力を感じさせてくれるキャラクターや名前を与えられています。
たとえば、全身がドロドロに溶けた肉に覆われた骸骨である「タールマン」、上半身だけの老婆ゾンビ「オバンバ」などです。また、名もないゾンビたちも生きた人間と同じ行動をしたり、人間と同じような速さで動いたりします。
そして3点目に、ホラー作品でありながらもところどころにコミカルで笑えるシーンが入るのも、子どもたちや若者たちにとって親近感を持ちやすい要素です。
ゾンビたちの大群が生きた人間の脳みそを求めて全力疾走してくるシーンなどは、きっと、若い人を大喜びさせ、夢中にさせてしまうことでしょう。
平成以降(1990代以降)に生まれた人
すなわち、昭和時代の文化や雰囲気を知らない世代にとっては、「バタリアン」とはカルチャー・ショックを楽しめる作品ともいえるのではないでしょうか。
作品自体はアメリカを舞台としていますが、日本で公開された後は大ヒットを遂げ、流行語まで生まれるほどだったのです。
たとえば、図々しくて無敵な中年女性を表現する言葉「オバタリアン」は、映画「バタリアン」から生まれました。
過激な映像表現とストーリーを持つ映画がそれほど大ヒットしてしまったことは、まさに昭和時代らしい社会現象だったといえます。親や上司など年長者と会話するときのネタにもできるので、一度見ておくと役に立つかもしれません。
当時の日本ではゴールデンタイムのテレビ番組で映画「バタリアン」が放映されたことさえありましたが、現代の日本においてはもはや考えられないでしょう。
ですから、「バタリアン」を見れば、1980年代のアメリカ文化を知ると同時に、過激な表現に寛容で好意的だった昭和後期の日本文化をイメージできるきっかけにできます。
折しも、1980年代の日本とはバブル経済で景気が最高に良かった時代であり、映画だけでなく音楽や文学、ファッションなどにおいてもサブカルチャーが流行した時代でした。
多様な価値観や伸び伸びとユニークな表現をすることが許されていた自由な時代がかつてあったことを、平成時代以降の息苦しい日本しか知らない世代の人にも知ってもらいたいと思います。
バブル時代を経験した世代の人
バブル世代とは1960年代半ばから1970年代後半くらいに生まれた世代です。バブル世代は「バタリアン」が大ヒットした時代を体験したことがある年齢層の人たちでもあります。
そんな人たちから見ると「なつかしい!」と感じるであろうレトロな生活グッズやファッションなどが、映画「バタリアン」の作品内にたくさん登場します。
テレビでも放映していたこともあり、もう何度も見たことがあるという人も多いかもしれません。しかし、数十年を経た今、もう一度見直してみる価値がじゅうぶんにあるのです。
「バタリアン」を見たときに子どもだった人にとっては、大人になってから見て初めて理解できる要素も多いでしょう。
それから、「バタリアン」を今もう一度見直すことで、文化や生活ツールが急激に進化しては廃れ、激しい変化が続いていた活気ある時代を鮮やかに思い出す機会を得られます。同時に、数十年間忘れていた個人的な思い出の数々もよみがえってくるかもしれません。
バタリアンを無料で視聴できる動画配信サービス
バタリアンは古い映画なので、配信している動画サイトはあまり多くありません。無料で視聴できる動画配信サービスは以下の通りです。
配信している有料動画サービス比較
サービス | 配信 |
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Hulu | × |
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Netflix | × |
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フジテレビオンデマンド | × |
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「バタリアン」のあらすじを徹底紹介!※ネタバレ注意
あらすじ1
「バタリアン」では動画の最初に「この映画は真実だけを描いている。従って人物や団体もすべて実名である」と表示されます。
舞台はアメリカ東部ケンタッキー州ルイビル。「ユーニーダ医療品商会」は医学従事者が解剖実習に使用する人間や動物の死体・標本などを取り扱う小さな会社です。
新入社員の若者フレディは先輩のフランクに骨格標本の発送を指導されています。社長のバートが退社すると、フランクは羽目を外してフレディに「新鮮な遺体」を見せ、過去に経験した恐ろしい出来事について語りました。
フランクはフレディに「映画の「ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド」を見たか?」と聞き、あれは1969年にピッツバーグの軍人病院で起きた実話の映画化だと言います。
ダロウ製薬が陸軍用に開発中だった薬品「トライオキシン245」。それが流出して遺体安置所に流れ込んだところ、死体が動き出したというのです。
軍が内密に処理しようとするも、配送中の手違いによってその死体は「ユーニーダ医療品商会」に届いてしまい、以来14年間も地下倉庫にあるのだと。
2人は地下倉庫に下りて死体が入っているタンクを見ます。中身が漏れないのか心配するフレディに、フランクは「軍の技術担当者が作った特別製タンクだから大丈夫」と言いながらタンクを小突きました。
すると、ガスが吹き出して部屋に充満して2人は気絶し、意識が戻った後はひどい悪臭と吐き気を感じました。タンクに入っていた死体は消えており、フランクは「空気に触れて溶けてしまったのかな」と言います。
消臭剤をまいていると、犬の声が。半身にスライスされた犬の標本が鳴きながら動いていました。
「新鮮な死体」が入っている部屋のドアも内側から激しくノックされています。死体が生き返ってしまったのです。フランクは最初のうちこそ「社長に知られたらマズい」と言うも、自分たちだけでは解決できないと悟り、バート社長に電話をかけました。
駆けつけたバートは、これがバレたらダロウ製薬や軍の圧力で会社が倒産すると考え、警察を呼ばず自分たちだけで解決を図ります。
しかし、3人が協力してゾンビの頭につるはしを打ち込んでも、ノコギリで頭を切り離しても、ゾンビはおとなしくなりません。
次に考えた案は、遺体用の焼却炉で燃やしてしまおうというものでした。「ユーニーダ医療品商会」の隣には古い墓地があって、バートと25年来の友人アーニーが遺体処理職人として働いているのです。
「この貸しは高くつくぞ」と言いつつ協力するアーニー。焼却炉に入れられたゾンビは灰も残らないほどの高温で焼かれます。
しかし、煙突から昇った大量の煙が雲となり、激しい雨が墓地に降りました。その雨には「トライオキシン245」が混じっており、埋葬されていた100以上の死体がよみがえって墓からはい出してきます。
あらすじ2
フレディの恋人や友人たち6人が「ユーニーダ医療品商会」へやってきますが、フレディの仕事が終わる時間までの暇つぶしに墓地へ侵入します。
22時になるとフレディの恋人ティナはフレディを迎えに行くために1人で墓地を後にし、「ユーニーダ医療品商会」へ向かいます。
呼び鈴を鳴らしても応答がないため中に入ったティナはフレディを探して地下室に下り、そこへタンクから出て隠れていたゾンビ(タールマン)に追いかけられました。タールマンは骸骨に腐った肉がまとわりつき垂れ下がったドロドロのゾンビです。
友人たちがティナを助けにやってきますが、1人は脳みそをかじられて死んでしまいました。戸外はもうゾンビでいっぱい。ティナと友人たちは命からがら、バートやアーニーたちがいる遺体処理所に逃げ込みます。
ティナとフレディはやっと会えたのですが、フレディは既にゾンビ化が進行していました。フランクも同様です。アーニーは2人のために救急車を手配します。
あらすじ3
一方、アメリカ西部カリフォルニア州のサンディエゴ(ルイビルから3335kmほど離れた場所)。
陸軍の軍人であるグローバー大佐が、14年前の移送中に紛失された「トライオキシン245」漬けの死体の行方をずっと探していました。
自宅にいるときでさえ24時間体制で緊急連絡に対応できる体制を整えているほど重要な任務だったのです。
あらすじ4
到着した救急隊員2名がフレディとフランクを診察したところ、心音も血圧もなく体温は室温と同じで「理屈上は生きていない」状態であることがわかります。
報告のために救急車に戻った2人はゾンビたちに襲われて脳みそを食われ、ゾンビ化してしまいました。そして、無線のマイクを取り「もっと応援をよこしてくれ」と要請します。
救急隊員と連絡が取れなくなったために警官隊も出動してきましたが、やはり、次々とゾンビたちの餌食となります。
フランクとフレディがゾンビ化する前に隔離しておこうということになりましたが、ティナだけはフレディと一緒にいると言い張りました。しかし、フレディがティナの脳みそをかじろうとしたため悲鳴を上げて、バートやアーニーに助けられます。
ドアや窓をふさいでもゾンビたちが突き破って入ってこようとするため、バートと若者の1人は車で脱出を試みますが失敗。また「ユーニーダ医療品商会」に戻ることしかできず、そこに隠れていた若者2人と合流しました。
事務所の電話が不通になっていたためにタールマンのいる地下室へ下りることになり、4人で協力してタールマンの頭を吹っ飛ばします。
タンク横の電話から警官隊に電話するも、警官隊がゾンビたちにやられていくのを確認しただけに留まりました。そこでバートは、タンクに軍の緊急連絡先電話番号が書かれていることに気付き、その番号に電話します。
あらすじ5※ネタバレ注意
バートがかけた電話はアメリカ中部コロラド州デンバーの米軍基地を経由し、サンディエゴのグローバー大佐につながりました。
夜中にベッドの中で緊急電話に出たグローバー大佐は、冷静沈着にバートにゾンビ発生時間や場所などを聞き出して電話を切ります。これで助かると思って喜ぶバートたち。しかし、ハッピーエンディングではありませんでした。
グローバー大佐が次に電話をかけたのは、ルイビルから216km離れた米軍特別砲兵隊基地。電話を受けた若い軍人は何も考えずに言われた通りの地点に照準を合わせます。
コンピューター制御で発射されるミサイルには放射能マーク、そしてキーンという飛行音。バートは受話器を握ったまま、「おい、あの音…聞こえる?」と耳を澄まします。
同時に、ゾンビのフレディはついにティナとアーニーが隠れていた屋根裏に侵入し、「ティナ…」と呼びかけます。墓地にいた大量のゾンビたちも、夜明けを迎えた空を不思議そうに見上げていました。
爆発する町、立ち上がるキノコ雲。殺しても死なないゾンビたちへの対応策とは、町ごと核ミサイルで焼いてしまうということでした。
4000人足らずが犠牲になりましたが、グローバー大佐は「最小限の被害」と上官に報告します。そして、こう続けました。「ご心配なく、火災は雨で収まります」。
キノコ雲が降らせた雨が墓地に降り注ぎ、墓から再びゾンビが出てくるシーン、続いてバートたちが体験したゾンビ騒動の再現シーンでエンディングです。
映画バタリアンの登場人物紹介
動画「バタリアン」の登場人物にはアメリカ映画史に名を残すベテラン俳優が多数キャスティングされ、味わい深い人間像をたくみに表現しています。
【バート・ウィルソン役】クルー・ギャラガー(Clu Gulager)
「ユーニーダ医療品商会」の社長である主人公バートを演じました。クルー・ギャラガーは「バタリアン」以外にもホラー映画にも多数出演しています。
【フランク役】ジェームズ・カレン(James Karen)
「ユーニーダ医療品商会」に勤める中年男性フランクは陽気でそこつな愛妻家でした。彼を演じたジェームズ・カレンはホラー映画から社会派ドラマまで幅広い役柄で活躍したアメリカ人俳優です。
【アーニー役】ドン・カルファ(Don Calfa)
「ユーニーダ医療品商会」に隣接する墓地で遺体処理職人として働く男アーニーは、主人公のバート以上に重要な役回りです。冷静沈着でありつつも人情味のあるキャラクターをベテラン俳優のドン・カルファが演じました。
【フレディ役】トム・マシューズ(Thom Mathews)
トム・マシューズは恐怖の演技を得意とし、続編である「バタリアン2」(1987 年)や「13日の金曜日PART6 ジェイソンは生きていた!」(1986年)にも出演しています。
「バタリアン」では「ユーニーダ医療品商会」の新入社員である若者・バートが生きながら刻々とゾンビと変わっていく姿を生々しく演じました。
映画バタリアンの作品情報
原題:The Return of the Living Dead
公開年:1985年
製作総指揮:ジョン・デイリー/デレク・ギブソン
監督:ダン・オバノン
脚本:ダン・オバノン