20年前、16歳のおれが映画『レオン』を見たときの衝撃ったらハンパなかった

おたのしみ

20年以上も前のこと。私が高校1年のころの話。親友で野球部のSが「おい、ゆうせい。レオンって映画を知ってるか?」と言ってきました。それも、めちゃくちゃドヤ顔で。

 

『レオン』と言えばジャン・レノとナタリー・ポートマン、そしてゲーリー・オールドマンが出演する、アクションとラブロマンスがツナとマヨネーズのようにベストマッチで絡み合った最高の名作ですよね。今や見てない人がいるのかってくらいの。強いて言うなら見てないけど知ってるとか、テレビでも何度も放送しているので断片的には知ってるみたいな。

 

でも、その時は公開年ということもあり、正直ぜんっぜん知りませんでした。むしろジャン・レノもゲーリー・オールドマンも。

 

当時、学年イチ映画好きを「自称」していた私だったので、まさか野球部のSから映画についてマウンティングされるなど絶対に認めるわけにはいかず、、、

 

 

 

「ん?レオン?なにかねそれは。フランス映画?ほぅ」

 

 

 

みたいな返しをするのがやっとでした。

 

しかしSはドヤ顔をやめず、むしろ強め、逆に深みのある表情に見えてくるほどの顔で続けてきたのです。

 

 

 

「いいから、いいから見たほうがいいって(笑)」

 

 

 

と。

 

まあ悔しかったですね。自分の得意ジャンルだと思っているところ、聖域に、土足で、いやスパイクでドカドカと踏み込んでくるような発言に…。とは言え知らないのだから強く出られない。否定するにも情報がなさすぎる。もう見るしかない。帰宅したらすぐに。って状況です。

 

 

ただいまも言わずに再生した

 

幸いにも自宅から5分のところにレンタルビデオ店がありましたから、授業が終わったら直行して探しました。でも焦ってるから見つからない。しかたなく店員さんに聞くんですけど、まだSに対する怒りと言うかプライドと言いますか、何かしら私の矜持が残っているので聞き方もおかしくなるわけです。

 

 

 

「あのぉ…レオン?って作品ありますぅ?」

 

 

 

みたいな。

 

何の保険をかけていたのか今となってはわかりませんが、おそらく話題にもなってない作品をわざわざすみませんね、みたいなのがあったのかもしれません。

 

実際のところ、レオンの「ン」を言い終わるか終わらないかで店員さんは反応し、こちらですと案内してくれました。そしてそこにはしっかりとレオンがありました。そう、サングラスをかけたおっさんのパッケージが。

 

そして大事なことですが、新作でした。つまり100円高い。高校生でしたから、100円がものすごく高く感じましたね。心の中で、新作じゃねぇかよ、新作は週末に親と一緒に来て借りてもらうことに決めてんだよ…と思いながら。でも、今日、というか今すぐ見るしかないのでなけなしのお小遣いで借りるしかない。

 

これで面白くなかったら、明日ぜったいに購買で焼きそばパン買わせるとか思いながら帰路につき、ばあちゃんにただいまも言わずに二階へ上がり、再生ボタンを押してました。

 

で、気がついたらスティングの 「シェイプ・オブ・マイ・ハート」を聞きながら泣いていました。(レオンのエンディングテーマです)

 

 

悲しいラストの魅力を知る

 

なんやこの悲しいラストは…。ちょっと待って。俺がこれまで見てきたアクション映画とぜんぜん違う。悪いやつらがこらしめられて、主人公のイケメンが最後かっこよくきめて、ヒロインとキスして終わりのやつじゃない!

 

ハッピーエンドどころかバッドエンドやんけ。でもなにこの気持ち。こんなのはじめて。大団円だけが映画じゃないのか、俺は今まで何を見ていたのか、これが映画か…と。大げさと言われるかもしれませんが、そのくらいの衝撃を受けて、大人の階段を上らせてもらったといっても過言ではありませんでした。

 

ミルク飲んで、腹筋して、古い映画を見るだけの毎日を送る殺し屋レオン。なにそれ。ただのタレ目(褒めてる)で薄毛(褒めてる)のおっちゃんが超一流の殺し屋て。高校生の俺の中に眠っていた中二心を完全に呼び覚ますよね。今でこそジャン・レノはイケオジ代表みたいなことになってますけど、当時はもう、ただのおっちゃんですから。だからこそ、こんなおっちゃんになりたくてなりたくて。すぐに冷蔵庫あけて牛乳飲みましたよ。男ならみんなそうしたはず。そして腹筋はじめたはず。なんだったら観葉植物を置き始めるよね。

 

そしてナタリー・ポートマン。

 

 

 

かわいすぎるやろ。

 

 

 

冒頭は子どもなのに、ストーリーが展開していくごとに少女から女性に見えてくる不思議な魅力で溢れかえってる。あれ、この映画、何年もかけて撮影したの?って勘違いさせる演技で…。12歳ってマジ? あ、好きってこれだ。年の差とか関係ないってこの作品でも言うてるし、うん。マチルダのこと、おれ、好き。ってなるよそんなもん。

 

さらにゲーリー・オールドマンですよ。完全に狂ってる。

 

こんなヤバイやつ、実際にいたら無理じゃん。何しても無理じゃんと。直前のセーブポイントからやり直したい、いやそれ以上のヤバさ。登場シーンで振り返った瞬間にわかる。飲めばわかる納得の辛口とかのレベルじゃない。なんか薬物を噛み砕いてキマっちゃうんだけど、むしろ噛む前からキマってんじゃんみたいな。カーテンの開け方ひとつをとっても異常だし、でもかっこいいから真似したし、むしろ今でも自動ドアを開けるときもやっちゃうくらいだし。麻薬取締局ことDEAについてまったく無知だったけど、当時はインターネットがなかったから先生に聞いたり図書館で調べたし。

 

ようするに完全に、かんっぜんにハマってしまったわけです。もう友人Sに対する思いは感謝に変わってましたね。よくぞ、よくぞレオンを教えてくださいました、本当にありがとうございますと。

 

 

次のドヤ顔は俺でした

 

翌日はもちろん朝からSとレオンの話でもちきりです。レオンの過去についての想像、マチルダのその後について、続編はまだか、などなど。そしてその盛り上がりに少しでも興味を示すクラスメイトがいれば、すぐにドヤ顔で勧めます。

 

 

 

「おい、レオンって映画を知ってるか?」

 

 

 

と。

 

この記事を読んでいただき、レオンを見たくなってもらえたら嬉しいです。それではまた。映画カタリストのゆうせいでした。

ゆうせい
ライター:ゆうせい
映画コラムが得意なライター。フリー素材サイト「ぱくたそ」でモデル活動し、TV、Web広告に出演中。

 

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