BL映画の傑作『ダブルミンツ』は、 『おっさんずラブ』にハマった方必見!その見所を全力で語る!

おたのしみ

昨年テレビドラマ界を騒がせた『おっさんずラブ』の大ヒットや、映画『君の名前で僕を呼んで』が女性を中心に話題になるなど、今や広く社会に認知された感のあるBL(ボーイズラブ)文化ですが、今回紹介する作品は、それよりも以前にBLの世界を描いた2017年公開の映画『ダブルミンツ』です。

2016年に劇場アニメ化もされた『同級生』などで知られる女性漫画家、中村明日美子の同名人気コミックを原作に、名古屋を中心に絶大な人気を誇る男性アイドルグループ、“BOYS AND MEN”のメンバーである田中俊介と、本作が初主演となる淵上泰史をW主演に迎えた本作は、『おっさんずラブ』の様なラブコメではなく、男同士の真剣で壮絶な恋愛を描いて、観客や批評家からも高い評価を受けました。

ただ、題材が題材だけに公開当時「観たい!」と思っても、ちょっと見に行く勇気が無かった、そんな方も多かったのではないでしょうか。

でも大丈夫!現在では配信作品として、このBL映画の傑作を自宅やスマホでゆっくり楽しむことが出来るのです。

それでは、男同士の禁断の愛を描く映画『ダブルミンツ』を、ご紹介していきましょう。

あらすじ紹介


ある日、壱河光夫(淵上泰史)のもとに「女を殺した」という一本の電話がかかってきた。高圧的な声の主は、同じ「イチカワミツオ」の名前を持つ高校時代の同級生で今はチンピラとなっている市川光央(田中俊介)だった。高校時代、光夫は冷酷で高飛車な光央の下僕となっていた。数年ぶりの再会に、かつての隠微な記憶が忘れられない光夫は逆らうことなく光央の共犯者となるが、2人の関係は以前の主従関係ではない、新しい形の関係へと姿を変え、やがて取り返しのつかない犯罪の世界へ墜ちていく・・・。

ズバリ、見どころはここ!

事件の原因となる女性や、主人公たちの高校時代の回想シーンを除けば、全編ほぼ男だけの世界が展開する本作の見所、それはやはり二人の主演男優の熱演にあると言えます。

特にオススメなのが、昨年公開された18分の短編映画『恋のクレイジーロード』でも高い評価を得た、田中俊介の驚異の演技力!

2月22日公開の新作映画『ジャンクション29』にメンバー4人が主演、更に2月16日に公開された『デッドエンドの思い出』にも、メンバーの田中俊介が単独主演するなど、もはやその人気と知名度が全国区へと広がりつつある、名古屋発の男性アイドルグループ、“BOYS AND MEN(ボーイズ・アンド・メン)”。

その中でも映画を中心に活躍し、演技派の若手俳優としての評価を確かなものにしている田中俊介の映画初主演作が、この『ダブルミンツ』なのです。

高校時代の運命的な出会いをきっかけに、光央の奴隷として扱われてきた光夫。突然の電話によって、今度は犯罪の共犯者として過去の関係性が蘇るのか?その先に待つ二人の運命に対して、当然観客の期待や妄想もあれこれ膨らむわけですが・・・。

ところが物語は、ここから意外な展開を迎えることに!

男同士の直接的な描写は主に映画の終盤に登場するのですが、そこに至るまでには、二人が見つめ合う視線や小道具として絶妙な使い方をされている“桃”など、観客の想像力に訴える描写が十分に積み重ねられているので、観客の固定観念や偏見は次第に薄れていくことになります。

そのため、今までこのジャンルに触れていなかった方でも、充分に作品世界に入り込むことが出来る様になっているのです。

特に映画の序盤で突然登場する男同士のキスシーンには、反射的に気恥ずかしさを感じる方も多そうですが、実は物語の展開上、非常に重要な転換点となるシーンだけに、観客が自然に受け入れられるように撮られているのが見事!

そう、実はこの映画で描かれるのは男同士の恋愛というBL要素よりも、たまたま運命の相手が男同士だったという、むしろ男女の性差を越えた普遍的な愛情の姿に他なりません。

二人で一人、どちらが欠けても生きてはいけない。そんな存在に出会ってしまった男達が辿る道は、果たして破滅へ向かうのか、それとも二人だけの理想郷へと向かうのか?

お互いに愛し愛されて満足という関係ではなく、相手のためなら自分の生活や命までも差し出そうとする彼らの関係性は、恋愛という次元を越えて、もはや一種の“共依存”と呼ぶべきもの!

常識や言葉では言い表せない、男同士の複雑な感情を見事に表現する二人の演技力の前には、もはや男女の区別など無意味!そう思わずにはいられない、BL映画の傑作『ダブルミンツ』。全力でオススメします!

最後に

今年に入ってからも、既に『ゴッズ・オウン・カントリー』や『サタデーナイト・チャーチ 夢を歌う場所』が公開され、更には劇場版『おっさんずラブ』の公開も控えているなど、今後もLGBTやBLを題材とした作品は増える傾向にあるようです。

確かに笑って泣けるラブコメや、甘い夢物語の様に男同士の恋愛を描くアプローチは、より多くの観客に受け入れられるためには効果的かもしれません。

しかし、本作の様に照れも逃げもせず、あえて真正面から男同士の激しく残酷な恋愛を描こうとする真摯な製作姿勢は、興味本位で見始めた観客の心までも掴んで離さない、そんな魅力に満ちているのです。

特に本作で難しい役柄に果敢に挑戦した主演二人の演技は、その後に続く同傾向作品に対しての“成功への道”を切り開いたと言えるでしょう。

冒頭でも触れた通り、今後確実に増えるであろうBL映画の多様なジャンルの一つとして、本作で描かれる「破滅型の恋愛」は、『おっさんずラブ』でこの禁断の世界にハマった人に、きっと新たな世界を見せてくれるはず!

まだ見ぬ世界への扉を開いてくれる、この『ダブルミンツ』。この週末のお楽しみに、是非ご覧になってはいかがでしょうか。

ちなみに『おっさんずラブ』のドラマの方も、現在U-NEXTで配信中ですので、未見の方は是非こちらも併せてご鑑賞頂ければと思います。

滝口アキラ
ライター:滝口アキラ
「シネマズPLUS」公式コラムニスト、雑誌「昭和40年男」ライター。専門は映画コミカライズ研究。

 

ダブルミンツのおすすめ視聴方法

U-NEXTでみる

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