すべての『シティーハンター』を愛する人たちのために始まる新たなストーリー『劇場版シティーハンター <新宿プライベート・アイズ>』

おたのしみ

こんにちは! 公式ライターの愛です。

現在、絶賛公開中の映画『劇場版シティーハンター <新宿プライベート・アイズ>』。

私も1980~90年代大ヒットしたアニメが大好きだったので、喜びいさんで劇場に足を運んで鑑賞してきましたが…ファンとしてとても心を揺さぶられる作品でした。

『劇場版シティーハンター <新宿プライベート・アイズ>』あらすじ

新宿でスイーパー(始末屋)稼業を営む冴羽獠とパートナーの槇村香のもとに、モデルで医大生の少女・進藤亜衣が父を亡くしてから何者かに狙われているという理由で身辺警護を依頼してくる。

美女の依頼を快く引き受けた獠だが、亜衣の撮影現場で更衣室を覗こうとするなどいつも通りのスケベ心全開。一方、香は亜衣がキャンペーンモデルをつとめるIT企業の社長で幼なじみの御国真司と思いがけない再会を果たす。御国は香を誘い、二人はデートを重ねていくが、獠は無関心で素知らぬ様子。

そして、亜衣が狙われる理由を探っていた獠は、海坊主や美樹、冴子らの助力を得て、新宿に大きな陰謀の影が迫っていることを知り——。

変わらない、本当に変わらない獠と香

もう何年ぶりなのかすら忘れるほど、本当に久しぶりにファンの前に姿を現した “シティーハンター”こと冴羽獠とパートナーの槇村香。

ドキドキしながら見守る大画面に映し出された彼らは、私たちがよく知るあの二人のままだった。

もちろん全てが同じなわけじゃない。彼らの立ち姿は以前の絵とは幾分変わっていたし、舞台である新宿も21世紀の街並みで、海坊主と美樹が経営する喫茶キャッツ・アイもより現代的なカフェになっていた。登場人物たちはスマホを駆使し、獠はドローンを操縦。そして、シティーハンターに依頼をする「XYZ」も未来的なものに進化していた。

でも、それでも獠と香は変わらない。

スケベでおバカで美人とみればすぐ“もっこり”して追いかける。でも、いざというとき大切なもののために誰よりワイルドにタフになれる男・獠。

ボーイッシュでパワフルで、ハンマーを振りかざして獠のスケベ心を成敗して走り回る。でも、本当は誰よりも繊細で愛情深いヒロイン・香。

彼らは相変わらず依頼人を守り、新宿の街で戦っていた。そして、一緒にいることが自然すぎる二人の関係も変わっていなかった。

今回、香はイケメンでスペックの高い幼なじみ・御国真司と再会し、いい雰囲気になる。香にしてみれば、これで獠がちょっとでもヤキモチを妬いてくれたら…と期待する乙女心はあったかもしれないけれど、もちろん、本気で彼に心を奪われることはない。そして、そんな香に対して、獠は嫉妬しているのかしていないのかわからないほど素っ気ない。

獠と香の愛情は、昔からこんな感じで、ちょっとだけ伝わりづらい。だから、ファンはときどきもどかしくなる。でも、そうかと思えば、香に人殺しをさせまいと彼女の拳銃に細工を施しているなど、獠の計り知れない香への愛情が伝わってくるときもある。

本作でも、二人がお互いに対する想いが垣間見える言葉を口にする場面があった。特に獠のそれはじわりとくるものがあった。

愛は消えない。だから、ずっと同じ立ち位置でいられる。そんな二人の絆を改めて見せてもらった気がして、あれを見ただけでもうOKだと思った。

海坊主&美樹の凸凹カップルも健在

この作品のもうひとつの名物カップル、海坊主と美樹の凸凹コンビも、喫茶店の切り盛りから敵を倒すミッションまで一緒に大活躍。

獠にとって香とは別の意味で欠かせない相棒の海坊主は、お得意のバズーカ砲をぶっ放して大暴れし、大柄でいかつい風体に似合わない優しさも相変わらず。今回、若干コメディリリーフを担いすぎた感じもなくはなかったが、人間味あふれるたたき上げの戦士ファルコンは、獠とは違う意味でかっこいい大人の男だと改めて魅せられた。(自分が大人になってみて、彼に惚れぬいている美樹の気持ちがよくわかる)

海坊主と美樹のカップルは、獠と香よりはこじらせ度が低いので、安心して見ていられるところがある。美樹はわりとストレートにファルコン好き好きオーラを出しているし、海坊主もなんだかんだで茹でダコになって愛情がダダ漏れ。こちらはこちらで以前同様絆の深い2
人の姿を見られてとても微笑ましかった。

『シティーハンター』を愛する“あなた”のための新たなストーリー

本作は90分前後と劇場版としては比較的短い尺になっている。もっと長い尺でいろいろ詰め込めばよかった…という意見も当然あると思うが、私はむしろ90分前後の疲れないで見ることができる尺だったおかげで、昔、アニメを見ていたときと同じように楽しめた気がする。

ラストに「Get Wild」のイントロが聴こえてきたときに「ああ、このエンディング、そう、これ」とテレビを見ていたころの感覚が戻ってきた。

振り返れば、公開前に解禁される情報は、往年のファンにとっては高まるしかない要素ばかりだった。

オリジナルのままのメインキャスト。EDにはアニソン屈指の伝説的名曲「Get Wild」をオリジナルバージョンで採用。

同じ北条作品の『キャッツ・アイ』から来生三姉妹もアニメのオリジナルキャストで登場。旅立ってしまった泪姉さんは瞳が二役つとめる、という粋なはからい。

これらの一つ一つが、作品に関わった人たちの思いの結晶の数々だったのかなと思う。

キャストだけでなく、スタッフも総監督のこだま兼嗣氏らオリジナルスタッフが集まり、さらに初参加のクリエイターを織り交ぜて作られた、という本作。最初から最後まで、作り手たちの根底にある想いにも昔のアニメのそれと変わらないものが存在していた気がした。

本作では、アニメシリーズを彩った「Angel Night〜天使のいる場所〜」「ゴーゴーヘブン」「SUPER GIRL」など、数々の神曲が流れて、それもファンにとってはとてもうれしいことだった。そして、使用された楽曲の一つの中に、あなたのための新しい物語が始まる…という感じの歌詞があった。

『劇場版シティーハンター<新宿・プライベート・アイズ>』は、まさにシティーハンターを愛するすべての“あなた”のための新たなストーリー。

獠と香、海坊主、美樹、冴子、そして、来生三姉妹ら新宿の夜を守るワイルドな天使たちの活躍が多くのファンのもとへこだましたらいいなと願っています。絶対見てね!

田下愛
ライター:田下愛
映画と文房具、音楽を愛するライター。取材、インタビューなど多忙な仕事に奮闘中。趣味はヴァイオリン。

『劇場版シティーハンター <新宿プライベート・アイズ>』

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